2023年6月18日
歌舞伎鑑賞教室(国立劇場 大劇場)
真夏日となった6月18日の日曜日、恒例の「歌舞伎鑑賞教室」(独立行政法人 日本芸術文化振興会主催)に行ってまいりました。
今年で第103回を数え、これまで56年間で延べ620万が参加したという国立劇場の歌舞伎鑑賞教室。当財団は平成14年(2002年)度以来毎年に亘り、初めて歌舞伎に接する海外からの留学生の皆さんにとって貴重な機会をご提供頂きました。しかし、この秋、半世紀を経た国立劇場の建て替えのために今回がさよなら公演となりました。
今回、本編の前に行われる「歌舞伎のみかた」では主役の一人である中村虎之介さんが若手の中村祥馬さんとの掛け合いで登場。学生さんにも興味を持ってもらえるようにクイズなども採り入れながら歌舞伎の魅力を分かりやすく解説してくれました。その後、今回の演目となったのは、八岐大蛇(やまたのおろち)退治の伝説に取材した近松門左衛門の名作『日本振袖始』でした。
それぞれが初対面となる奨学生4名は歌舞伎鑑賞後、昼食を摂りながらそれぞれの国における大学受験事情についてなど様々な話題を語り合い、親交を深めることが出来たようです。
奨学生の感想
演目『日本振袖始-八岐大蛇(やまたのおろち)と素戔嗚尊(すさのおみこと)-』について
『日本振袖始』は『古事記』や『日本書紀』に描かれた素戔嗚尊の八岐大蛇退治の伝説と磐長姫(岩長姫)と木花開耶姫の結婚にまつわる二つの違った神話を、「日本のシェイクスピア」とも言われる近松門左衛門がドラマチックな物語に仕上げたものです。中村扇雀が岩長姫実ハ八岐大蛇を、虎之介が素戔嗚尊をそれぞれ初役で勤め、歌舞伎ファン待望の親子共演を実現したものです。
(参考文献:独立行政法人日本芸術文化振興会 第103回歌舞伎鑑賞教室 日本振袖始-八岐大蛇と素戔嗚尊-パンフレット)