奨学生 レポート

外国人奨学生の顔写真

ジヨフジャエフ・ジャムフル
ウズベキスタン出身/2022~2023年度奨学生
筑波大学 理工情報生命学術院 博士前期課程

自由テーマ(研究進捗と近況報告と最近考えていること)

 私は元々「アクアポニックスのウズベキスタンへの導入」というテーマで研究を進めていましたが、時間とお金とリソースの制約で、指導教員と相談した上で対象地域をウズベキスタンから日本へ転換しました。日本にあるアクアポニックス関連事業者と連絡をとり、調査への協力をお願いしました。私が見つけた16件の中で10件に協力をいただくことになりました。件数としては多くありませんが、日本のアクアポニックスの業界の規模が小さいことを考慮するとそれほど少なくないかなと思います。オンラインでも回答できるようにGoogleFormを活用しました。学部の時は調査をしませんでしたが、今大学院で調査をしておりその楽しさを感じています。特にオンラインで回答した人の回答結果を見るのが楽しいです。今後は許可を得られたアクアポニックスの企業を訪問し、インタビューを行う予定です。修論の下書き提出まで後1ヶ月もありませんが、指導教員をよろこばせられるように上手に執筆したいと思います。

 研究以外は数学と統計学の勉強に独学および勉強会で励んでいます。10月20日には内定先で新入生社員の交流会に参加しました。会社のこともより深く知ることができ、社員の皆さんとも仲良くお話しすることができました。私は自分の語学力と専門知識にあまり自信がなく心配していましたが、先輩方にその旨を話したら「大丈夫。わからないことあったらいつでも聞いて。もし自分でもわからなかったら勉強してから教えるから」と先輩が答えて、私はとっても嬉しかったです。その後不安がなくなりました。皆んな人柄が素敵で社内の雰囲気もファミリーのような感じがしますので、このような方々と一緒に働くことに光栄です。

 ガザ地区で起きている虐殺を見て毎日心が痛むのです。家、家族、友人、体の一部を失った人の様子を見て、心が苦しむのは当然です。でも、私はそれを見ている自分が何もできないことがすごく悔しいです。私は政治的、経済的な権力を持っていない一般人です。彼らのためにできるのは祈り、デモ、寄付、ボイコット、情報発信しかありません。しかし、これだけでは停戦は達成できません。なぜ権力を持っている人は適切な行動を取っていないのだろう?時々自分が農学ではなく政治学を専攻し、こうした時に国際政治の世界で権力を持ち、正義のために戦える人になればよかったと言う思いが頭の中で繰り返しています。