奨学生 レポート

外国人奨学生の顔写真

劉 俊薇(リュウ シュンビ)
中国出身/2024年度奨学生
東京外国語大学 総合国際学研究科 博士前期課程

異文化理解を深めるための教育的アプローチ

日本の中学校で英語で異文化コミュニケーションを行うボランティア活動
 10月に私は稲城市の中学校で英語を使った異文化コミュニケーションを行うボランティア活動に参加しました。この活動は、英語を学ぶ学生たちに実際のコミュニケーションの場を提供し、異文化を理解する重要性を伝えることを目的としています。私自身がこの活動を通じて学んだことや感じたことを、以下にまとめたいと思います。

活動の概要
 この活動は、主に授業内での英会話のサポートや、異文化に関するワークショップの実施でした。具体的には、日本の学生たちに英語を使って外国の文化や日常生活について紹介したり、異なる国々の習慣や考え方の違いについてディスカッションを行ったりしました。また、学生たちが自分の英語力を伸ばすためのサポートも行いました。これらの活動は、学生たちが英語を学ぶ意欲を高め、異文化に対する理解を深めることを目指していました。

異文化コミュニケーションの重要性
 この活動を通じて、私は異文化コミュニケーションの重要性を改めて実感しました。現代社会では、グローバル化が進む中で、さまざまな国や地域からの人々と関わる機会が増えています。そのため、異文化を理解し、尊重することはますます重要になっています。例えば、ある国の文化や価値観が異なることが、時に誤解を生むこともありますが、逆にその違いを理解し受け入れることで、より豊かな人間関係が築けることもあります。
 中学生にとって、英語を学ぶことは単に言語能力を高めるだけでなく、異文化を理解するためのツールとしても大切です。英語は世界中で話されている言語であり、他の国の人々とのコミュニケーションを可能にする橋渡しとなります。そのため、英語を学ぶことは異文化交流の第一歩でもあるのです。

活動の様子


学生たちの反応と学び
 活動中、私は学生たちが非常に積極的に参加してくれることに驚きました。最初は緊張している様子でしたが、少しずつ自分の意見を英語で伝えようとする姿勢が見られるようになりました。特に、異文化に関するディスカッションでは、学生たちが自分の国や文化について話し、他国の文化と比較することで、新たな視点を得ることができました。また、文化の違いについて話す中で、他人の価値観を尊重する大切さを学ぶことができたようです。
 一番印象に残ったのは、学生たちが「異文化を理解することの面白さ」や「英語を使って他の国の人々とコミュニケーションを取る楽しさ」を感じてくれた瞬間でした。最初は英語を使うことに自信がなかった学生たちが、少しずつ自分の考えを英語で表現できるようになり、その成長を見守ることができたのは、私にとっても大きな喜びでした。