奨学生 レポート

外国人奨学生の顔写真

アリアドネ・ジュールダン・ファイオン
ブラジル出身/2024~2025年度奨学生
東京外国語大学 総合国際学研究科 博士前期課程

5月のエッセイ

 日本の環境哲学を研究し始めた時、最初に学ぶ概念の一つが「里山」でした。山の森 に近い景観で、人間と自然の間に調和した活動が行われています。景観で 1000 年ぐらいにわたって継続された実践は、世代を超えて農⺠によって受け継がれ、その地域を取り巻く人々や動物のために豊かな環境を促進してきました。これにより、生態系から資 源や栄養分を枯渇させることなく、土地を有益に利用することができます。哲学的な立場から、これは自然との調和を生み出す実践です。

里山1

里山1


 残念ながら、最近の発展志向の世界では、景観を守ることがもはや優先されなくなりました。経済成⻑、大量生産、大規模農業は、里山の哲学とは相容れないものです。日本の人口減少(特に、地方部の)は、景観を維持する人が不足しているため、保存に影響が出ています。

里山1

里山2


 日本の環境省によると、里山は日本の景観の 40%を占めています。今年のゴールデンウィークに、日本に留学する私にとって、その景観を見る機会がありました。友達の 誕生日で、神奈川県の陣馬山にハイキングしに行きました。藤野地域に近く、佐野川地区で「日本の里100 選」で知られています。登山に行った日はとても暑く、予想より も時間がかかりました。道中にはたくさんの花があり、そして受粉昆虫もいました。途中で豆を売っているおばあさんに出会い、たくさんの黑豆を買ってフェイジョアダ(ブラジル料理)を作ることにしました。⻑い時間をかけたけれど、景色を楽しむことができてよかったです。今年は冬が⻑く感じられたので、春の空気を味わいとてもリフレッシュできました。

野菜そば

野菜そば


 山頂に到達すると、地元の野菜そばをいただきました。陣馬山ではこんにゃくが主食なので、スープでこんにゃくがいっぱいでした。食事の後、日が暮れ始める前に下山を始めました。

里山3

里山3


 昔、この地域は佐野川周辺に多くの家族が住んでおり、地元の作物や大⻨を中心に生活していたと言われています。しかし、人口の減少に伴い、多くの人々が移住し、使われなくなった畑が増えました。地域を再活性化するため、里山の哲学から見た人間と自然の関係を研究の注目にしたいです。