奨学生 レポート

外国人奨学生の顔写真

マージョリー・ミュレール
フランス出身/2023年度奨学生
上智大学 地球環境学研究科 博士前期課程

人生の分岐点

 私は現在、分岐点に立っている。大学に通うのは後数ヶ月しか残っておらず、卒業後の新生活に向けて準備を進めている。パートナーと一緒に卒業後の就職先に制限をしないと決め、一年後どこの国に住むかもわからなくなってきた。それ以上進学しなかったら労働環境の優しいフランスが一番魅力的であった。円安が深刻になった頃に更にフランスに戻る決心が固まったが、その同時に、お世話になった方から日本でいいジョブオファーをいただき迷うようになってきた。

 フランスに戻れば、ワークライフバランスを取りながら家族と一緒に過ごせる。しかし就職先、仕事内容とオフィスの雰囲気がまだ未決定だ。その一方、日本に残る選択をしたらパートナーと一緒に過ごしながら楽しく満足感の感じる仕事ができる。しかし労働基準が激しく、長い目で見るとフランスの同級生と同じ年齢で引退できない。

 そういった分岐点にあう度に、いつも自分に同じ質問をして解決します:「90歳になったら、後悔が少ない方がどっち?」という質問です。今回はその質問をした結果、やはり毎日に満足感を感じられる方が勝ちました。しかし、解決に迎えたはずなのにまだスッキリできていなく、友達に相談して見た。「日常生活で優先するのは何?」と聞かれ、以前の質問と同じく、やはりお金よりは日常の満足感と結論しました。

 人生を大きく影響する選択肢がとてもよくある。友達がその状況に置かれる時にいつも同じアドバイスをする:「間違っている選択肢がなく、どの選択肢でも正しい。どっちかの道を選んで、後悔ができないようにすれば大丈夫」。2年前も、仕事に不満を感じていた頃に運命が他のところにあるのがわかっていたが、辞めるのが怖くて次の就職先をどこにすればいいか全くわからなかった。海外にも転職活動をし、最終的に上智大学に通うようになった。素敵な出会いがあり、生活に関する視点も変わり、振り返ってみると「こうなってよかった」と思う。